2020年の台風情報


#台風14号

2020.10.10

出典:気象庁HP
出典:気象庁HP

 10日昼、台風は潮岬の南南東約160㎞にあって、東北東に15km/hで進んでいます。遥か北方、沿海州からオホーツク海南部へ移動中の高気圧が1030hPaと強力で、台風14号の列島上陸を阻んだという見方もできるようです。日本南岸の海面水温(SST)は、夏に比べて2~3℃低くなっています。また、昨年の台風1915号・1919号が襲来した頃は、本州南岸海域まで約27℃の暖水が迫っていたのですが、やはり1~2℃低い状況になっていますね。

 

 くわえて、黒潮大蛇行は西に偏してまだ継続中で、その内側の冷水塊に台風14号が進入し、弱化しつつあるというところです。

 

  台風の北東側は秋雨前線が停滞していますので、2013年10月16日の大島豪雨(824mm/24hrs)による大規模土砂災害と類似の災害が起こる恐れがあります。

 

 一方、中心気圧は985hPaとやや勢力は落ちているようですが、八丈島や三宅島方面が心配です。

 

今回も、大雨特別警報が出ている三宅島・御蔵島をはじめ、伊豆諸島で豪雨が続いていますし、埼玉県西部山沿いなどでも土砂災害の危険度が高まっているようです。 豪雨域では、明日まで警戒する必要があるとみられます。

 

 該当域にお住まいの方は十分警戒してくださいますように…。

(山川修治氏のコメントに基づく)

2020.10.09

 現在(10/9),台風14号が足摺岬の南方約230㎞にあって,北北東に進んでいます.上陸するか、近畿・東海・関東の沿岸沿いに大きな影響を与えるか,十分な注意が必要です.

 昨年は台風19号をはじめとする台風が連続して襲い,甚大な災害が発生しました.

 

 台風19号は10月12日に伊豆半島に上陸し,中部・関東・東北の山岳地帯を中心に膨大な量の雨を降らせ,各地で洪水が起こりました。箱根町では日降水量922.5㎜と史上1位の記録となりました.この災害についての詳細は、内閣府や国土交通省のホームぺージを参照ください.

 

台風19号による被災状況と 今後の対応について  国土交通省 

令和元年台風第19号に係る被害状況等について  内閣府防災庁

 

 台風19号に先立って、9月11日には台風15号が、また10月25日には台風21号の影響を受けた南岸低気圧も襲っています。これらの台風や南岸低気圧については、当サイトの<地盤なう#気候・気象>台風情報>(旧:「トピックス」でシリーズ「天候異変と気象災害」の中)で詳しく解説いたしました。

 

2019.10.31「台風21号の影響を受けた南岸低気圧による豪雨について」

2019.10.18「東日本大規模水害を引き起こした台風2019年19号」

2019.09.13「首都圏直撃台風1915号 FAXAI」

2019.08.26「2019年台風10号Crosaの特性を探る」 

 

 また台風19号による多摩川の災害に関連して多摩川の地形について<研究ノート>(旧:「地盤なう」の「Report」)で詳しく取り上げまげています。

 

2019.11.18 レポート≪多摩川に沿う地形はどうなっているのだろうか? そこから多摩川の流れ方の特性を読み取れるのではないだろうか≫

1. 国土地理院の治水地形分類図や土地条件図から読み取れること(レポート②)

2. 立川面の存在は何を意味するのか(レポート②)

3. 二子玉川付近には立川面は存在するのか? その地形を検討してみよう.(レポート③)

4. 二子玉川の対岸,および,二子玉川の下流側の地形と地層について(レポート④)

5. 上流側の立川面とその細分(レポート⑤)

6. 青梅付近の地形(続)(レポート⑥)

7. 多摩川の側方侵食(側刻)と軟岩(レポート⑦)

7続. 薄層扇状地と軟岩の侵食(レポート⑦(続))

8. 東京層と“世田谷層”から考える(レポート⑧)


#台風10号

2020.09.09

磯会員からの情報

「台風10号では私の居住地域も高潮の避難勧告が出ました。

 博多湾は、北西季節風の吹き寄せで湾岸水位が1mほど上がります。干満差大潮で約2m。

 幸い北西風にはならなかったこと、台風最接近時は干潮時刻に近かったことから、高潮にはなりませんでした。

 私の敷地は海抜4mですので、一時は床面ぎりぎり程度の冠水は覚悟していました。幸運だったと思います。」

2020.09.06

台風10号Haishen

 台風10号Haishenは、

「 熊本市は台風による暴風、大雨、高潮に警戒するためとして午後4時30分、市内全域の34万6685世帯、73万2776人に避難指示を出した。」NHKニュース

  • 20時、枕崎市の南南西100㎞、945hPa.
  • 19時、およそ枕崎市の南西約100km

#台風9号

2020.09.04

台風9号Maysax

 台風9号Maysaxは、対馬海峡から韓国南東部へ上陸し、大陸に去りましたが、 続く台風10号Haishenは、3日朝、気象庁から異例の注意勧告がありましたように、広域で海面水温が30℃を超えているため急発達する見込みです。

 NNWへ進み、5日(土)には南大東島近海で915hPaと最盛期に達し、瞬間最大風速は80m/sに達するという予想です。

 翌6日(日)には九州南西部に接近、925hPaで上陸の可能性もあります。

 

 第2室戸台風(1961年9月)の際、室戸岬で観測された925hPaは、日本の史上最低の気圧ですが、それに匹敵する猛烈で危険な台風になりそうです。通過後、東日本に南北に伸びる線状降水帯が残る予測も示されいます。

 十二分に警戒していただきたいと思います。災害を食い止められるよう祈ります。