富士学会2024年秋季学術大会が下記の日程で開かれます。
日時:2024年11月24日(日)13〜18時
会場:東京大学 弥生講堂・一条ホール(東京都文京区弥生1-1-1)
入場無料
テーマ:富士山世界文化遺産ー複合遺産へのみち
基調講演:岩槻邦男「富士山複合遺産への課題」
藤井敏嗣「自然遺産としての富士山」
杉山浩平「富士火山と人類の共生史」
渡邊定元「鳥羽法皇の富士禅定と文化遺産構成資産の充実」
詳しくは富士学会サイトをご覧ください。
火山学会と御嶽山火山防災協議会による火山防災に関するシンポジウムが開かれます。
「御嶽山噴火十年シンポジウム」
日時:2024年11月30日(土)
会場:長野県木曽町木曽文化公園 文化ホール(長野県木曽郡木曽町日義4898-37),申込み不要
オンライン:Zoom Webinars,要申込み(申込開始:11月上旬 申込受付中)
主催:御嶽山噴火10年シンポジウム実行委員会(NPO法人日本火山学会、御嶽山火山防災協議会長野県幹事会)
後援・協力:御嶽山火山マイスターネットワーク・御嶽山火山防災協議会
詳しくは御嶽山噴火10年シンポジウムをご覧ください。
御嶽噴火については下記当サイトの記事をご覧ください。
2024.10.18更新
情報を追加します。
国土地理院:令和6年(2024年)9月20日からの大雨に関する情報
9月20日からの線状降水帯などによる記録的豪雨は,1月に能登半島地震に襲われた能登半島北部を直撃し,著しい豪雨災害を引き起こしました.1月の地震で地盤が痛んでいたことが被害を大きくさせた面がありますが,豪雨災害自体がすさまじいものでした.まだ被害の全容は分かりませんが,お亡くなりになられた方々に哀悼の意を表します.また、被害にあわれた方々,避難を余儀なくされている方々に心よりお見舞いを申し上げます.
24,25日に㈱アジア航測ほかから,9月20日からの大雨による被害状況を示す空中写真が公開されましたので,是非ご覧ください.
アジア航測(株)>災害関連情報>令和6年9月20日からの大雨による被害状況
国際興業>災害調査活動への取り組み>令和6年 秋雨前線による豪雨災害(石川県能登地方)
2020年4月に公開した「解説:首都東京の地形 ―武蔵野台地の区分(最新版)を紐解く―」を大幅改訂しました。武蔵野台地の地形区分図や扇状地の発達図を更新、多摩川の流路変遷について新たな検討を加え、より詳しく掘り下げて解説。また、武蔵野台地の地下に眠る2つの埋没谷や立川断層との関連についても取り上げました。是非ご覧ください。
9月27日は御嶽噴火災害が発生した日です。
2014(平成26)年のこの日は,死者58名,行方不明者5名という,火山災害史上極めて甚大な災害となりました.この噴火を機に,予測しにくい水蒸気噴火に対して多くの議論が巻き起こりました.現在の御嶽山ではシェルターが設置されるなど様々な対策が進みつつありますが,他の火山ではどうでしょうか.
富士山は独立峰で周囲に高い山や山地がないので、富士山があるためにできた笠雲や吊るし雲などとの関係がわかりやすい。中でも山頂にかかる笠雲は見た目にも面白く、その形で幾つにも分類されていますが、形が似ていても成因が異なる違う分類の雲ということがあります。 9月上旬に見られた「尾曳笠」や「多重積雲」の成因を山川修治先生が詳しく解説します。
8月下旬に襲来した台風10号は、始め北上して中部〜東北地方を縦断するかと思われましたが、西寄りに進み九州上陸・縦断、東進して四国を横断、紀伊半島沖で止まったと思ったら突然北上という大変な迷走ぶりでした。毎日刻々と変わる予想進路にやきもきした方も多かったのではないでしょうか。
なぜこれほどの迷走をしたのか、台風の進路に影響を与えたものは何か、山川修治先生に解説していただきました。
8月21日朝に機上から撮られた富士山の写真が届きました。黒々とした山頂がそびえ立つ雲海は層雲から層積雲に変化しつつあり、夜にはゲリラ雷雨となり都心を襲ったと考えられます。豪雨は「局地的」ですが、その要因は、関東地方全体の風の流れや太平洋北西部からシベリアに至る気圧の変化など、広範囲の気象が複雑に影響しあって起こります。これらを山川修治先生に解説していただきました。
気象庁の「南海トラフ地震関連解説情報」は毎月一回定例発表と、2024年8月8日に発生した日向灘を震源とする地震についての定例発表以外のものとがあります。
「気象・気候の謎解き講座§7」として、「2024年7月25日, 山形・秋田はなぜ豪雨に見舞われた?」について山川修治先生に解説をお願いしました。
この豪雨は、その起こり方を広く検討すると、様々な要因が絡んでおり、今後の気象・気候の不安定化を予想させるもので、重要だと思います。ぜひ広く見ていただくとともに、周囲の方々にも共有されるよう、お願いいたします。
人新世の提案 1950年以後のCO2の急速な増大は,それまでの気候変動システムを大きく変換させるもので,人が支配するようになった1950年以後を人新世と呼び,完新世と切り離そうという提案がなされていましたが,この提案は公式な場で承認されませんでした. 完新世を1950 年から分けようという人新世は公式には否認されましたが,その提案の中身自体は非常に重要な意味を持つと考えます.特に,気候変動上の転換点としての評価がポイントとなると思います.その背景には,CO2やメタンなどの温室効果ガスの増大が正確に求められるようになった科学技術の進歩があります.
南極大陸やグリーンランドに厚く集積した氷をコアで採取し,研究室に持ち帰って精細な分析を行うことが可能になりました.とりわけ,氷に含まれる空気を丹念に取り出して大気の組成を分析することが可能となり,画期的な研究成果がもたらされました.それは大気中のCO2濃度の正確な把握につながりました.その成果は1950年以降の極めて急激なCO2濃度の上昇を示しました.過去何回もの氷期/間氷期を通じて,CO2濃度は170 ppm(氷期)~320 ppm(間氷期)の幅に収まっていました.しかし1950年以降, その上昇は著しく,320ppmを越えて,2024年には423ppmとなり,過去,第四紀を通じて認められなかった値(第四紀の前のPliocene やMioceneの温暖期並み)を示すとともに,その変化のスピードはけた違いの驚くべきものとなっています.過去80万年間の気候変動は10万年おきに氷期・間氷期を繰り返し,日射量の周期的変動の下で北半球にも氷河が拡大する氷期を繰り返してきました.そうした過去の気候変動のシステムが切り替わる可能性が強いと考えられるようになったのです.その原因は人間活動に基づくCO2(温室効果ガス)の増大です.すでに放出されたCO2は大気中に長く残存するため,次の氷期の到来はミランコビッチサイクル1回分を飛ばして10万年以後になるとの考えも示されています(Waters,et al, 2023). その中での人新世の提案は,1950年を境にこれまでの気候変動システムから,人間活動に支配された新たな気候変動システムに切り替わる,という意味を持っていました.
人新世の提案には気候変動だけでなく,生物圏にかかわるものをはじめ非常に広範な事象における1950年以降の変化が含められています. 地質年代区分としては人新世は否認されましたが,温室効果ガスの急速な増大に基づく気候変動システムの転換については,引き続き検討することが必要であり,それは人類全体にとって急務であると思います.
Waters, C. et al. Part 1: Anthropocene Series/Epoch: stratigraphic context and justification of rank. The Anthropocene Epoch and Crawfordian Age: proposals by the Anthropocene Working Group. doi: 10.31223/X5MQ3C (2023).
日本第四紀学会ホームページ上で、年代層序単元としての「人新世」の科学的根拠とその否認について-人新世作業部会の提案書に基づいた解説-が公開されました。
解説資料は、概略版と詳細版の2タイプとなります。
詳しくはこちらへ
領域2・5合同イベントとして「令和6年能登半島地震に関するシンポジウム」が開催されます。
『2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」では、幅広い分野を有する第四紀学の利点を活かし、会員を中心として地殻変動、津波堆積物、液状化、斜面災害(地すべり)、海底地形等に関する緊急性の高い調査研究を実施してきました。本シンポジウムでは、発生後約半年が経過した時点において、現地調査やその後の研究によってもたらされた知見を網羅的に提供して、“変動帯”日本列島における防災について考える機会とします。』
日時:2024年7月7日 (日)13:00~17:00
参加費:無料
形式:ハイブリッド(現地+zoomウェビナー)
現地会場:早稲田大学大隈記念講堂大講堂(東京都新宿区戸塚町1-104) 事前申込不要
zoomウェビナー:以下から参加登録を。
https://list-waseda-jp.zoom.us/webinar/register/WN_O6k4uHEiRROyLAndnARh5g
基調講演:西村卓也(地殻変動)、朴 進午 (Jin-Oh Park)(海底地形)
一般講演:吾妻 崇(更新世段丘・活断層)、立石 良(海岸隆起)、北村晃寿(津波)、須貝俊彦(斜面災害)、小岩直人(液状化現象)、青木賢人(防災活動)
!ポスター発表募集中!
詳しくはこちらへ
日時:2024年6月29日(土)~6月30日(日)
参加費:無料
開催形式:現地とオンラインのハイブリッド開催場所:大阪公立大学中百舌鳥キャンパス
Zoom接続情報:6月29日 ミーティング ID: 957 2508 3631 パスコード: 929973 https://omu-ac-jp.zoom.us/j/95725083631...
6月30日 ミーティング ID: 910 1117 1368 パスコード: 186552 https://omu-ac-jp.zoom.us/j/91011171368...
プログラム:
6月29日(土)A13棟2階会議室(230)
1-01 (11:00-10:20) 西川 空・他「京都北山, 八丁平湿原の完新世の堆積環境史:複数地点のコア層序による検討」
1-02 (11:20-11:40) 大下愛央・他「群列ボーリング調査による阿武単成火山群,宇生賀盆地の埋積過程」
1-03 (11:40-12:00) 中村俊夫・他「アリューシャン列島ウナラスカ島の考古学遺跡資料から推定される海洋放射性炭素リザーバー効果」
2-01 (13:00-13:20) Vico Luthfi Ipmawan・他「Effusion processes of Andesite magma at Sinabung Volcano based on 2014-2018 seismicity」
2-02 (13:20-13:40) 為栗 健・他「地震波速度構造解析から見た姶良カルデラの構造とマグマ溜まりの推定」
2-03 (13:40-14:00) 筒井智樹・他「姶良カルデラにおける海底地盤変動観測装置と設置後の経過」
2-04 (14:00-14:20) 米盛航平・他「桜島で行われた2023年度DAS観測で捉えられた歪と表層地質の関連」
2-05 (14:20-14:40) 井上智裕・他「マグネトテルリック法探査から推定される有珠山の地下構造」
3-01 (15:00-15:40) 遠田晋次「熊本地震による応力伝播と地震活動変化,特に日奈久断層帯への影響について」
3-02 (15:40-16:00) 改原玲奈・他「阿蘇カルデラ西方の地質層序と布田川断層帯の累積鉛直隔離」
3-03 (16:00-16:20) 奥野 充・他「輪島市,市ノ瀬町の令和6年能登半島地震による崩壊地形」
3-04 (16:20-17:00) 下司信夫「カルデラ火山の発達と大規模噴火 -九州の活カルデラ火山における課題」
3-05 (17:00-17:40) 三浦大助・他「マグマ噴出率を用いたカルデラ活動期の分類: 西南北海道火山地域の事例」
6月30日(日)サイエンスホール
4-01 (10:00-10:20) 稲倉寛仁・河村秀紀「自然事象の超長期の確率論的評価-ITM-TOPAZ手法-」
4-02 (10:20-11:00) 宝田晋治・他「火山防災のための火山ハザード情報システム」
4-03 (11:00-11:20) 平井啓斗・他「スケールスペース分割された地形領域のフラクタル次元の可視化ツールの試作について」
4-04 (11:20-11:40) 川口允孝・他「Sr-Nd-Pb同位体システマティクスを利用した霧島火山岩類における地殻混染物質の探索」
4-05 (11:40-12:00) 佐藤月彦・他「小規模カルデラ形成噴火の噴火準備過程:6.4 ka池田カルデラ噴火の例」
5-01 (13:00-13:40) 小林哲夫「霧島火山群の地質学的研究の歴史と重要課題」
5-02 (13:40-14:00) 黒木 瞭・他「オープン点群データを用いた地形判読の試み:五島福江島,鬼岳火山群の活動史」
5-03 (14:00-14:20) 飯澤彩羽・他「非溶結火砕流堆積物から古地磁気学的定置温度を推定するための試料採取・処理方法の検討」
5-04 (14:20-14:40) 藤木利之・他「カンボジア中部サンボー・プレイ・クック遺跡 都城環濠堆積物の花粉分析による古環境復元」
5-05 (14:40-15:00) 奥野 充「火砕流堆積物の埋没樹木の14Cウイグル・マッチングのレビュー:To-H,Hr-FP,B-Tmを例として」
詳しくはこちらへ
2019年度から3年間の文部科学省の科学研究費に基づく武蔵野台地の地盤の解明をテーマに取り組みました.2022年度に終了しましたが多くの研究成果が得られました.その成果の一部を日本大学文理学部自然科学研究所「研究紀要」に投稿し,2023年に刊行されました.約30ページにわたるもので,前半に当たります.後半の約30ページも同研究紀要に投稿し.2024年2月末に刊行となりました.前半,後半がそろいましたので,是非とも皆さんにはお目通しをお願いいたします.
各論文のpdfは下記から閲覧・ダウンロードいただけます.
2024.5.29更新 東京地学協会特別講演会2024「隆起痕跡からわかる能登半島地震の履歴」のお知らせ
講演:「隆起痕跡からわかる能登半島地震の履歴」
講師:宍倉 正展(産業技術総合研究所地質調査総合センター活断層・火山研究部門)
講演要旨:東京地学協会のウェブサイトをご覧ください。
http://www.geog.or.jp/lecture/lecturescheduled/514-news240521.html
日時:2024(令和6)年6月15日(土)15:00~16:30
場所:東京グリーンパレス(麹町)地階「ふじ」
〒102-0084 東京都千代田区二番町2番地
交通:麹町駅(有楽町線)5番出口徒歩1分.半蔵門駅(半蔵門線)5番出口徒歩5 四ツ谷駅(JR中央線)徒歩7分,
市ヶ谷駅(JR中央・総武緩行線)徒歩7分
参加費:無料,事前登録:不要,非会員も歓迎。直接会場にお越し下さい。
問い合わせ先:(公社)東京地学協会 事務局 TEL:03-3261-0809 e-mail: chigaku@geog.or.jp
2024.5.25更新 本日、15時から2024年度通常総会が開催されます。
本総会用の特設サイトは、会員の方のみが総会議事終了後に入れます。事前にお知らせしたパスワードが必要です。
2024.4.19更新 §6「2024/04/09富士山スラッシュフローの気候状況について改訂増補版」《天気なう#気象・気候の謎解き講座§6》
ウインドプルファイラーと解説を加えました.2024.4.17更新 4月14,16日は何があった日《今日は何があった日?#熊本地震があった日》
2016(平成28)年熊本地震がありました。2つの活断層が動き、2つの大きな地震が連発して驚かされました。
今日は何があった日?>4月14,16日は2016(平成28)年熊本地震があった日
1983年日本海中部地震、1995年の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)、2011年の東日本大震災、2024年1月1日の能登半島地震と合わせて、振り返ってみませんか。
2024.4.13更新 §6「2024/04/09富士山スラッシュフローの気候状況について」《天気なう#気象・気候の謎解き講座§6》
4月9日,富士山の標高2000m付近から「スラッシュフロー」 と呼ばれる岩屑を巻き込んだ雪崩現象が,大雨に伴って複数回引き起こされました。山川会員が気象学の立場から解説します。
また,4月27日に開催される 「第79回気候影響・利用研究会」で関連内容での特別講演をされるそうです.ZOOMによるオンライン開催ですので,お気軽にご参加ください.
第79回気候影響・利用研究会
日時:2024年4月27日(土) 13:00~17:10
開催方法:Zoomによるオンライン開催
トピック: 第79回気候影響・利用研究会
参加Zoomミーティング:https://hosei-ac-jp.zoom.us/j/85892958198?pwd=UVlIU2FNWktDNm1ZQUhNUWEwY0V4Zz09
ミーティング ID:858 9295 8198
パスコード:421865
詳しくは学会・シンポ情報>第79回気候影響・利用研究会をご覧ください.
2024.4.9更新 富士山の大沢崩れでスラッシュ雪崩発生
静岡放送によると,
4月9日、富士山で大量の水分を含んだ雪が土砂とともに流れ下る「スラッシュ雪崩」が発生しました。雪と土砂は、下流域の砂防施設で受け止めていて、これまでに被害の情報はありません。
国土交通省富士砂防事務所によりますと、スラッシュ雪崩が起きたのは9日午前8時20分ころで、静岡・山梨県境の大沢崩れ下流部の標高2100メートル地点から流れ始めるのが確認されました。流れ下った土砂は砂防施設の遊砂地が受け止めたため、これまでに被害の情報はないということです。
スラッシュ雪崩とは、大量の水分を含んだ雪が土砂を巻き込みながら流れ下る現象です。
富士山では8日から雨が降り、「御中道」の観測点では、土砂が流れ始めた9日午前8時から9時の1時間に23ミリの強い雨となり、降り始めから午前8時までの雨量は88ミリに達していて、スラッシュ雪崩が発生したとみられています。土砂はまだ流れ続けているということです。
富士砂防事務所では、監視を続け、今後、流れ出た土砂の量を把握するための調査をする予定です。
2024.4.3更新 台湾東部で大きな地震
今朝、台湾東部で大きな地震。花蓮市で建物が倒壊するなど、大きな被害が出ています。
<報道から>
日本時間の午前9時ごろ、台湾東部を震源とするマグニチュード7.4の地震があり、NOAA=アメリカ海洋大気局によりますと、台湾東部の台東県で45センチの津波を観測しました。NOAA(アメリカ海洋大気局)によりますと、この地震で、台湾東部の台東県成功で45センチ、北部の新北市龍洞で21センチの津波が観測されたということです。
ロイター通信は、台湾の消防当局の情報として台湾東部で起きた地震で1人が死亡し、50人以上がけがをしたと伝えています。
追加情報
4月3日 8時58分 の台湾付近の地震
続報 M=7.7 深さ:23km 西北西―東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型(速報)
花蓮県でビル倒壊 山崩れ発生
2024.3.11更新 東北地方太平洋沖地震から13年《今日は何があった日?#東北地方太平洋沖地震》
今日は何があった日 言うまでもなく東日本大震災が起こった2011年3月11日です.
皆さんもともに,東日本大震災で何が起こったのか,思い起こし,そこから今何をしなければならないか,について考えてみませんか.
今日は何があった日?>3月11日は2011(平成23)年東北地方太平洋沖地震 東日本大震災があった日
今年の1月1日には能登半島地震が起こりました.
主に能登半島における被害は甚大なものでした.家屋の倒壊は視覚的に最も目立ったものでしたが,インフラへの甚大な被害がもたらされ,一部は道路網が途絶え,陸の孤島と化すなどが問題になりました.
地震の発生から2カ月が過ぎてもまだまだ多くの問題が残り,生活に直結するインフラへの甚大な被害はまだ重くのしかかったままである.朝日新聞(2月16日)によると,地震の発生から1カ月半の時点で奥能登の4市町,輪島,珠洲,能登,穴水では,今も約2万戸で断水が続き,輪島市では市内の水道管は全長約600km, 下水管は約170㎞で,ほぼ全域の約1万戸が断水しているという.支援についても道路網が復旧せず,自治体間の支援やボランティアの支援も遅れがち.漁港も隆起などのため漁船を出すことができない.建物の倒壊も目立った.珠洲市では4割超が全壊.国土交通省は近く検討に入るという.
地震と津波
震源断層は日本海東縁断層帯,佐渡の南方から能登半島先端部に伸びる100kmを超す長大な海底活断層であったが,政府の地震調査委員会による詳しい検討,長期評価は終わっていなかった.その結果,気象庁の発表はこの断層帯には触れていなかった.この地震による活断層の動き,地形への影響(隆起や沈降)等の調査結果が待たれる.
産総研の調査
産業技術総合研究所による海底の詳細な調査は長く行われており,日本海東縁の活断層帯について図にも示されていた(岡村行信(2019)日本海における活断層の分布と今後の課題.地震第2輯,71 巻,185-199頁 DOI: 10.4294/zisin.2017-21 https://www.jstage.jst.go.jp/article/zisin/71/0/71_185/_pdf).
液状化現象による地盤への影響
能登半島地震による液状化現象については,広域にわたり地盤に大きな影響を与えた.その詳しい調査はこれからである.
日本海東縁で発生した,1964年新潟地震,1983年日本海中部地震,1993年北海道南西沖地震では,いずれも詳細な液状化調査が行われた.液状化現象の解明の歩みを示すものでもある.いずれも日本海東縁断層帯の活動であった.
今日は何があった日?>5月26日は1983(昭和58)年日本海中部地震があった日
今日は何があった日?>7月12日は1993(平成5)年北海道南西沖地震があった日
遠藤邦彦・須貝俊彦・隅田まり・石綿しげ子・近藤玲介・杉中佑輔・鈴木正章・中尾有利子・野口真利江・関本勝久・中山俊雄(2023)武蔵野台地におけるボーリング試料に基づく中・後期更新世の地質層序と古環境―基準ボーリングコアの設定を中心に―. 日本大学文理学部自然科学研究所「研究紀要」,(58),153-183.
GaNT会員が多く執筆に加わった「武蔵野台地におけるボーリング試料に基づく中・後期更新世の地質層序と古環境―基準ボーリングコアの設定を中心に―」が日本大学文理学部自然科学研究所「研究紀要」にて発表されました.是非ダウンロードしてお読みください.後編にあたる論文も鋭意執筆中です.
2024.3.2更新 千葉県東方沖に地震活動ついて《最新情報》
2月末から、千葉県東方沖で地震活動が続いています。
マグニチュードはM=5, 震度は4~5までに及んでいます。
衛星を使って地殻変動の観測をしている国土地理院により、陸側のプレートと海側のプレートの境界がゆっくりとずれ動く「スロースリップ」が起きているとみられます。
千葉県東方沖では先月27日から地震が相次いでいて、例えば、マグニチュード5.2の地震が発生し、千葉県と埼玉県で震度4の揺れを観測しています。
房総半島では先月26日ごろからふだんとは異なる変化が起きていたことがわかりました。この地殻変動をもとに分析した結果、千葉県東方沖では陸側のプレートと海側のプレートの境界がゆっくりずれ動く「スロースリップ」が起きているとみられ、ずれ動いた量は最大でおよそ2cmと推定されています。
地震は一宮町や夷隅町などの陸上から、東方沖で発生、千葉県から埼玉県で震度4までが観測されています。
千葉県東方沖では1996年から2018年にかけて「スロースリップ」が6回観測されていて、同じ時期に地震活動が活発になっています。 過去の「スロースリップ」は2週間程度続いていたことから、国土地理院は今後も注意深く監視するとしています。
2024.2.16更新 2023年日本第四紀学会 学会賞・学術賞記念講演会のお知らせ
期日:2024年2月17日(土)9:30~12:30
参加方法:Zoomによるオンライン講演会,無料(非会員の方でも参加できます)
申し込み方法: 以下のリンクにある申込みフォームから,2月16日(金)までに事前登録を行ってください。登録後,ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZErde6prz8rHNC6mwFROmGG-uoVaMjET_Vv
プログラム:
9:30~9:35 開会挨拶
9:35~10:25 学会賞受賞講演 兵頭政幸会員「数十~数百年スケールの地磁気逆転・気候層序」
10:25~10:35 休憩
10:35~11:25 学術賞受賞講演 池原実会員「南大洋の古海洋変動研究の成果と展望」
11:25~11:35 休憩
11:35~12:25 学術賞受賞講演 堀和明会員「完新世における沖積平野の地形発達と堆積システムの変化」
12:25~12:30 閉会挨拶 (行事委員会)
2024.1.17更新 《今日は何があった日?阪神淡路大震災》 1月17日は1995(平成7)年兵庫県南部地震 阪神淡路大震災があった日
2024.2.16更新 2023年日本第四紀学会 学会賞・学術賞記念講演会のお知らせ
期日:2024年2月17日(土)9:30~12:30
参加方法:Zoomによるオンライン講演会,無料(非会員の方でも参加できます)
申し込み方法: 以下のリンクにある申込みフォームから,2月16日(金)までに事前登録を行ってください。登録後,ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZErde6prz8rHNC6mwFROmGG-uoVaMjET_Vv
プログラム:
9:30~9:35 開会挨拶
9:35~10:25 学会賞受賞講演 兵頭政幸会員「数十~数百年スケールの地磁気逆転・気候層序」
10:25~10:35 休憩
10:35~11:25 学術賞受賞講演 池原実会員「南大洋の古海洋変動研究の成果と展望」
11:25~11:35 休憩
11:35~12:25 学術賞受賞講演 堀和明会員「完新世における沖積平野の地形発達と堆積システムの変化」
12:25~12:30 閉会挨拶 (行事委員会)
2024.1.16更新 緊急報告会「令和6年能登半島地震の概要とメカニズム」が開催されます。
(日時)2024 年1月 19 日(金曜日) 17時30分から19時
平田 直(防災学術連携体幹事、東京大学名誉教授)「令和6年(2024年)能登半島地震の概要」
西村卓也(京都大学、災研究所地震災害研究センター教授)「地殻変動データ等からみた令和6年能登半島地震と発生メカニズム」
(開催)オンライン、参加費無料
Zoom Webinar(定員に達したため受付終了)
Youtube(一般公開、申込不要)接続先は、1月16日(火)に防災学術連携体のWebsiteに掲載
防災学術連携体 能登半島地震特設サイト https://janet-dr.com/050_saigaiji/2024/050_240101_notohantou.html
(問合せ先):一般社団法人 防災学術連携体 小野口
info@janet-dr.com
janet.disaster.reduction@gmail.com
電話 03-3830-0188
ファクス 03-5876-8463
2024.1.6更新 GaNT研究ノート2を公開しました。 《研究・調査#研究ノート》
遠藤邦彦・千葉達朗・大里重人・石綿しげ子・ 杉中佑輔・是枝若奈・小森次郎・堀 伸三郎:多摩川に沿う地形の特徴―立川段丘面を中心に―
2024.1.2更新 GaNT研究ノート3を公開しました。 《研究・調査#研究ノート》
遠藤邦彦・大里重人・石綿しげ子:多摩川の薄層扇状地と軟岩の侵食
2024.1.1更新 本日16時ごろ、最大震度7、マグニチュード7.6 という大きな地震が能登半島で発生。 津波災害に注意が向けられましたが、地震動自体による被害も甚大のようだ。ビルの倒壊もあったらしい。
気象庁会見 今回の地震「令和6年能登半島地震」と命名
気象庁>報道発表資料>「令和6年能登半島地震」について(第3報)
24.1.2追加
1日たって、被害の状況がかなりわかってきました。
輪島市、珠洲市を始め、多数の家屋か倒壊したようです。ビルの倒壊もありますが、報道を見ると木造2階建て家屋の1階部分がつぶれて倒壊するケースがかなり見られます。なぜこの地震が発生したのかについてもデータが出始めました。
MRO北陸放送
【上空映像】津波に飲まれた地区があらわに 一夜明けヘリコプターからの空撮映像 石川・能登地方で震度7 配信日時:1/2(火) 09:33
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