今日は何があった日?

*今日は何があった日(3月31日)* 2000.3.31有珠山2000年噴火

 

 有珠山2000年噴火は3月31日に発生し,以後長く継続した. 3月31日の数日前の3月28日から火山性地震が多発し,30日には2400回余に達した。この間に住民に避難勧告や避難指示が出され、16000人近くが避難した.日本の火山噴火では「噴火予知の成功例」とされる.その背景には火山観測研究者(北大)と地元自治体との長年にわたる連携の実績があった.

 写真の噴煙は後にマグマ水蒸気噴火とされ,噴煙の基部から火砕サージが写真の左手に小規模に広がるのを見ることができる.この後の噴火は水蒸気性の噴火となった.

有珠山2000年噴火によるテフラの分布図(火山灰は札幌の北まで達した)


 

左は全体、右は火口周辺のアップ 


単位は1平方mあたりの降下重量g

噴火初期には大量の噴石が西方に噴出した.

 

国道を覆う一面の噴石

 下方は泥流で覆われ隠れる

噴石は国道の先にあった洞爺湖幼稚園を襲った.

多数の穴は噴石による.

洞爺湖幼稚園の噴石

噴火による火山灰の堆積と、その後の地殻変動によってかつての国道は見る影もなくなった.

有名な土産物であったお菓子の工場は押しつぶされた.


*今日は何があった日(3月11日)?* 2011.3.11東日本大震災発生から9年

 

 それは言うまでもなく、2011年3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)に発する極めて大規模な津波です。その被害の甚大さと広がりから東日本大震災とよばれました。まだまだ復興も半ばという所が少なくありません。私たちは決してその経験を風化させてはならないと思います。

 

 この3.11から早くも9年目となりました。この教訓を今後に生かすためにも、甚大な災害について何度も振り返ってみることが大事です。

 様々な媒体によって3.11の記録を見ることができますが、Google Earthでは、津波直後の画像を見ることができます。当時の状況と現在を比較することができますのでおすすめです。

 

GoogleEarthでの操作

1.見たい地域にズームする。

2.ツールバーの時計ボタン(過去のイメージ)をクリックする。またはメニューバーの表示>過去のイメージをクリックする。

3.スライダーを動かし表示したい日時を選ぶ。

 

 首都圏でも液状化現象が極めて広い範囲で発生し、津波による被害もありました。長時間にわたる長周期の揺れは高層ビルを脅かしました。

図1 2011年3月11日東北地方太平洋沖地震による 関東地方における液状化分布図 (石綿作成;遠藤(2015,2017):「日本の沖積層」より)
図1 2011年3月11日東北地方太平洋沖地震による 関東地方における液状化分布図 (石綿作成;遠藤(2015,2017):「日本の沖積層」より)

 

 液状化現象の発生は図1からわかるように、沖積層の厚さ分布とは関係なく、利根川沿いでは旧河道・沼沢地を埋め立てたところなどで、東京湾に面しては特に千葉県の浦安市から千葉市にかけての埋立地で多数発生しました。浦安市の液状化災害はこれまでに例を見ないほどのもので、液状化災害の実態を詳細に解析するとともに、本震と29分後の余震、さらに長く継続した長周期の揺れが関係したことなどを解明した安田・原田(2011)やYasuda et al. (2012)などの論文は記憶に鮮明です。手に入る方は是非お読みください。

 

写真1 マンホールの抜け上がり@千葉県浦安市(原陽一氏提供)
写真1 マンホールの抜け上がり@千葉県浦安市(原陽一氏提供)
写真2 港の傾いた船@千葉県船橋市(野口真利江氏提供)
写真2 港の傾いた船@千葉県船橋市(野口真利江氏提供)
写真3 液状化@千葉県幕張市(西内李佳氏提供)
写真3 液状化@千葉県幕張市(西内李佳氏提供)
写真4 液状化@千葉県幕張市 (西内李佳氏提供)
写真4 液状化@千葉県幕張市 (西内李佳氏提供)

 また、この津波の実態を後世に残すために大変な努力をされた方がいます。この津波がどの範囲のどの高さまで及んだか、河川に沿ってどこまで遡上したかを、基本は足で歩いて調査したのは原口強さんです。岩松さんの協力を得て東日本大震災津波詳細地図、上巻、下巻として出版されています。この前書きにある通り、「今を正確に受け止め、地域の50年先、100年先を見据える上での資料となる」と思います。

 

引用文献

遠藤邦彦(2015,2017改訂)日本の沖積層.冨山房インターナショナル,415, 475p.

安田 進・原田健二(2011)東京湾岸における液状化被害.地盤工学会誌,59(7) ,38-41.

Yasuda,Susumu, Kenji,Harada, Keisuke,Ishikawa and Yoshiki,Kanemaru (2012) Characteristics of liquefaction in Tokyo Bay area by the 2011 Great East Japan earthquake. Soils and Foundations 52, (5) 793-810.

原口 強・岩松 暉(2011)東日本大震災津波詳細地図.古今書院,(上)167p,(下)97p.